コラム「サバティカル便り」では、サバティカル制度を利用して海外等の学外の研究機関で研究に取り組んでいる教員による、現地レポートをお届けします。
初回は、オーストラリア?ニューカッスル大学で研究をおこなっている、教育学部の渡邊將司准教授のレポートです。現地でどのような研究、日常生活を送っているのでしょうか。3回に分けて連載します。今回が最終回です。
終わりに
インターネットやテレビ等で様々な情報を簡単に得られる時代ですが、やっぱり現地に行って初めて知ることは非常に多いです。文化や土地から生じる雰囲気やにおい、そして人柄などを見て、「やっぱり日本はいいな」と思うか、その逆か、人それぞれかと思います。ちなみに私は日本という国の素晴らしさを改めて実感した方です。また現地の人々と交流することで、自分自身が日本のことを実はよく知らないということにも気付きます。日本の文化や気質について非常に興味深い質問をされることもあり、うまく答えられないことも多々ありました。
海外に居住して仕事をする上で、現地の言葉をある程度のレベルまで習得しておくことは必須条件です。私の場合、国際学会での発表経験もあり、会場で他国の研究者と交流してある程度の会話が成立していたので、まあ大丈夫だろうと思っていたのですが、現実は全く違いました。実際には日常会話や仕事の話題の範囲