理工学研究科(工学野)の稲用隆一助教の研究室と大和ハウス工業株式会社茨城支社は、現在の社会課題と茨城県の地域特性を踏まえた新たな住まいづくりを検討する共同研究の一環として、本学学生を応募者とする住宅デザインコンペティションを開催しました。
両者の共同研究は、茨城大学と茨城県経営者協会との連携による共同研究創発プロジェクト「Joint結(ゆい)」をきっかけに始動。大和ハウス工業株式会社茨城支社は地域と連携した活動に積極的に取り組んでおり、本プロジェクトにおいても、本学研究?産学官連携機構とともに様々な研究課題を検討してきました。
今回の住宅デザインコンペは、「茨城と生きる家」がテーマ。都心への懂球帝,懂球帝直播の良さや農林水産業をはじめとする豊かな産業、全国1位の住宅敷地面積といった茨城県の地域特性を活かした新たな住宅の在り方についての研究の一環で、学生たちの生活スタイルやアイデアを積極的に採り入れ、今後の具体的な研究成果へつなげていくことを目的として企画されました。
計画条件は以下のとおり。
- 敷地は茨城県内の市街地近郊の田園エリアにある住宅地
- 街区内には設計した戸建て住宅が4棟並ぶ
- 施主は茨城県に移住予定の30代夫婦と未就学児
- 敷地面積は約400㎡とし、敷地内の高低差はなし。延べ床面積は150㎡程度
- 構造は木造もしくは鉄骨造。設備は標準的なものを前提とするが独自の提案も可
- 庭や駐車場(普通車1台以上)など外構も設計する
今回のコンペには、本学で建築を学ぶ学生9グループ19名がエントリー。9月22日(木)に茨城大学水戸駅南サテライトで開催された公開審査会に臨みました。審査員は、大和ハウス工業株式会社茨城支社?八友明彦支社長、同住宅事業部設計課?坂口敦浩課長、本学理工学研究科都市システム工学専攻?久野靖広准教授、同?稲用隆一助教が務め、最優秀賞1点、優秀賞2点のほか、急遽設けられた特別賞1点を選出しました。
最優秀賞には、小堀誠太郎さん(修士2年)、梶山斗夢さん(修士1年)、内田悠斗さん(4年)のチームが提案した「棚の家」が選ばれました。住宅内に着脱のできる可動棚を設け、自宅で仕事や勉強をする際に、自分だけの空間や居場所をデザインできることが特徴で、棚の移動により住宅の内外からの景観の変化も楽しめることをアピールしました。
最優秀賞を受賞したことに、口をそろえて「率直にうれしい」と3人。「暮らすのは住人である、ということを意識して設計した。卒業後は、住宅にとどまらず小学校や図書館などの公共施設の設計などに取り組んでいきたい(小堀さん)」、「学年の違う3人でチームを組んだことで、先輩からも後輩からも多くを学んだ。今後は豊かな生活を送ることができるような建築を設計していきたい(梶山さん)」、「コンペの参加は初めて。設計ソフトの使い方などを先輩に教えてもらいながら取り組んだ。学んだことをブラッシュアップして、また賞をとれるように頑張りたい(内田さん)」と、それぞれの思いを話しました。
左から梶山さん、八友支社長、小堀さん、内田さん、稲用助教
優秀賞には、鎌田吉紀さん(博士1年)の「茨城から考える―現代における暮らしのあり方としての「多中心」―」、佐藤天彦さん(修士1年)、飯島雄太さん(4年)の「へだてる庭 ひろがる庭―カーテンがつくりだす庭付き住宅の可能性―」の2点を選出。「茨城のことを改めて考えるきっかけになった(鎌田さん)」、「二人で取り組む中でいろいろな議論が生まれたりして、その過程も勉強になった(飯島さん)」とそれぞれ振り返りました。
左から八友支社長、鎌田さん、稲用助教